にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

京都をうろうろした話

こんにちは。霜月です。

先日、家の用事で京都に行きました。天気が心配されましたが、幸いなことにひどい雨にもあわず、気温もそう高くはなかったので快適に過ごせました。夏場の京都市街地は本当に地獄暑いですからね、過ごしやすいというのはとてもうれしいことです。

 

御所の周りをうろうろしていたのですが、烏丸通護王神社というところがあったのでお参りさせてもらいました。足腰にご利益があるということで、最近パソコンで作業したあと伸びをしたら腰から「メギッ」という音がした人間としては、是非あやかりたいと思いました。この神社は猪づくめの神社で、入口には狛犬ではなく狛猪がいて、手水舎の水は猪の口から出ます。

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護王神社和気清麻呂を祀った神社です。清麻呂道鏡によって大隅国流罪になった際、どこからか現れた猪が清麻呂を守りながら宇佐八幡まで導いたそうです。追放された清麻呂は足の腱を切られてしまったそうですが、宇佐八幡での参拝を終えるとケガは治っていて、それで足腰にご利益があるとのこと。

 

それから、三年坂のあたりを少し歩きました。三年坂周辺を歩いたのは初めてなのですが、着物姿で散策する観光客の姿や、立ち並ぶオシャンティー(死語)なカフェを見て、なるほどカメラを持った人が多い訳だと思いました。「映える」というのはきっとああいうことを言うのでしょうね。人力車で案内してもらう人もいて、まさに観光地といった風でした。車夫のお兄さんが客に緑青色の屋根を指して「何の金属でできてると思わはりますか?」「えーわかんなーい(><)」という場に行き合った時には「どうしようもないな」と思いました(超インテリギャグ)。

 

さて、三年坂には「清水三年坂美術館」というところがあります。明治につくられた七宝や薩摩焼象牙の彫刻など、いわゆる「超絶技巧」と称賛される品々を見ることができます。茶碗や小瓶といった、小さな場所に精密な細工を施す技術力、模様や色使いのセンスはどれも素晴らしいものでした。鑑賞中はずっと口が開いたまま「すげえ」「やべえ」「パねえ」しか言っていなかったのですが、本当に言葉を奪われるほど魅力的なものってあるんですね。

 

最後に勧修寺に立ち寄りました。今の時期は紫陽花と緑がとてもきれいでした。

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写真がへたっぴでも鮮やかさがわかるほどきれいですね。

庭園には藤棚もありました。花の時期はもう終わっていましたが、藤豆がたくさんぶら下がっていました。まださやが青くて、触るとぐにぐにしていました。寺田寅彦の随筆に「藤の実」がありますが、ここの藤の実も寒くなってきたらあちこちに弾け飛んでいくのでしょう。

 

最近余裕のない日々を送っていたので、美術館や庭園を巡って気分が良くなりました。みなさんも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。