にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

活動報告

ごきげんよう

ご無沙汰となってしまいました。

修士論文をなんとか書き上げたのでまた書いてまいります。

 

授業もそろそろ終わりの雰囲気ですね。

今年度は

教育現場で国語の先生をしつつ、

書けない修論に頭を抱え、

関西で文化実践活動をするという一年となりました。

8月には冷泉家の乞巧奠に、

10月には冷泉流の披講デビューもしちゃいました。

 

ちょうど先週に宮中歌会始がありましたが、

あの場でなされる独特な歌の読み上げ方を披講(ひこう)といいます。

歌をまず抑揚なく読み上げるのを講師(こうじ)といいますが、

現在の宮中歌会はじめは次のようになっています。

 

なにはづにーーーーーーーーーっ

(三息ほどの間)

さくやこのはなーーーーーーーっ

(三息ほどの間)

ふゆごもりーーーーーーーーーっ

(三息ほどの間)

いまをはるべとーーーーーーーっ

(間なく結句を次ぐ)

さくやこのはなーーーーーーーっ

 

というふうに句を伸ばして読み上げ、

句と句のあいだには無言の間がとられます。

冷泉家の講師も基本的には同じなのですが、ちょっとちがうところもあります。

 

なにはづにーーーーーーーーーー

(三拍の間 いち、に、さん)

さくやこのはなーーーーーーーー

(三拍の間 いち、に、さん)

ふゆごもりーーーーーーーーーー

(四拍の間 いち、に、さん、し)

いまをはるべとーーーーーーーー

(一拍の間 いち)

さくやこのはなーーーーーーーー

 

上の句と下の句の意識なのか、

三句目と四句目の間はすこしながい間をおいているのです。

こういうのは聴いているだけではなかなかわかりませんが、

それぞれ家に伝わるやり方があるのですね。

 

文化実践の方面も頑張りたい所存です。

あ、そうそう。

いつ歌会に呼ばれてもいいように、狩衣などなどひとそろえをあつらえました。

歌会の折にはぜひおさそいくださいね。

この前とある会によばれて着てみたのですが、なかなかお気に入りです。

一人で着るとちょっと乱れちゃうので、どんどん着慣れていきたいものです。

吉野にある世界遺産のお宮でとってもらいました

(畏れ多くも稀有なご縁でございました)。

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