にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

去りゆく人とこれから入る人と、そして残る人たちに。

 日本語日本文学コース関係のガイダンスのこと、それから卒業式の閉室日のこと、本HPにUPしました。必要な方はご確認ください。

 早いもので、もう卒業式のシーズンになってしまったのですね。
 その一方で、合格発表も昨日行われたと聞きました。大学を去る人たちに向けてするように、大学に来る人たちにむけても「おめでとう」と述べなければならない時期が来たことに驚いています。そしてまさか、僕がその人たちにおめでとう、とか言う日がきたことにも驚いているのです。
 
  おめでとうおめでとう。おめでとうございます。本当におめでとう。

 でも、このおめでとうコールを浴びれなかった人たちもいることを忘れないでほしいと思います。大学に落ちた人たちだけではなくて、あなたがたが受験勉強に打ち込んだり、大学生活を送っていたその同じ時間を、病院のベットで過ごす人もいたのだから。


 僕の、この2月はそういう人との不意の再開で幕をあげ、何も解決しないままもうすぐ終わろうとしています。気持ちの問題でしかないことでさえうまくいかない。そんな感じです。そんな感じですが、そんな感じであることはどうでもよいのです。なぜならやる気がないからです。もしもっとやる気があったら、そういう人たちに対して何かできたかもしれないし、何も出来なかったとしてもあきらめがついたかもしれません。でも解決はしません。なぜならやる気がないからです。

 ドラゴンボールの劇場版公開を祝って、ひとり対フリーザー戦あたりを読んでいると、「オラに元気をわけてくれー」といいながら大量破壊兵器としかみえない孫悟空元気玉に元気を分けている植物とか動物とかがでてきます。しかも、なんか立ち上っています。僕は驚愕して、どうしてこいつらはこんなに無駄に、っていうか他人に分け与えるぐらいに元気があるんだと疑問に思いました。なんでこんな世の中でやつらはあんなにやる気があるのか。

 
 そういうわけでやる気がない僕ですが、それでも僕はおめでとう、とあなた達に言い続けたいと思います。その祝福が受けられなかったたくさんの人たちや、その祝福さえどうでもいいというやる気のない僕たちのために。おめでとうとしばらく言い続けたいのです。
 
 卒業式は三月二十五日。入学式は四月一日

 その日の続きがみなさんに訪れた後に何があるのか知りません。知りたくもないわけではないのですが、それを知ろうとする積極的な努力はできません。なぜならやる気がないからです。それでも、あなたたちの幸福を、おざなりながら祈っています。そのおざなりな祈りでさえ、孤独をいやすことがあるかもしれません。暇になったら、是非専修室に遊びにきてください。