にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

背には東京、胸に江戸

こんちには、東堂です。暑さがいや増してきましたね。
今年は節電の意味でも電気代節約の意味でも家ではエアコンを控えておりまして、水分をよくとったり、保冷剤を首筋にあてるなどして凌いでいます。いつまでこれを続けられるか、挑戦です。

話は変わりますが、現代の歌のなかにも、時たま文学作品や小説家をモチーフにとったものがあります。
最近聴いたものに、メトロファルスの「蝙蝠翁」という曲がありましたので紹介しようかと思います(アーティスト公式MySpaceの動画です。)
http://www.myspace.com/video/metrofarce/metrofarce-videos/104979497
「日和下駄でカラリコロリ……」という歌いだしからもわかるとおり、東京の遊歩者・永井荷風をイメージしています。
「手には蝙蝠、目に憂い あまりに早く生まれた/背には東京、胸に江戸 あまりに遅く生まれた」というあたりは、フランス文学などの進取的な教養を持ちつつ江戸回帰に進んでいった荷風の二面性を情緒的にに表現していて、いいですね。