にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

習うより慣れよ

波留でございます、こんにちは。

本日はコース室に少し時間のかかる仕事が舞い込み、千鳥さんとひたすら地道に作業しています。

私はパソコンや情報機器の扱いに疎いのですが、やはり一度実際にやってみると分かってくるものですね。
習うより慣れよという言葉が本当にしっくりきます。

さてそうして慣れていくと、調子に乗って単純ミスを連発。
そんなしくじりが重なって、慣れる前より作業が遅くなってしまうなんてことも。
ただ、禍を転じて福となすといおうか、ミスを修正するために新しい機能を覚えるということもあるので、しくじりも大事…かも。

ところで、「しくじる」という言葉、現代では単に「失敗する。やり損なう」というような意味で使われることが多いですが、近世あたり、特に江戸・東京ことばではもう少し意味が広いのです。
落語を聞いていると、「あすこのうちしくじっちゃった」などというセリフを耳にすることがあります。
ここでいう「しくじる」は、「何か失敗をして、出入り禁止になったり、解雇されたりする」という意味。
それから、「今おやじもおじさんも両方しくじっちまって」なんていうときの「しくじる」は、「その人物の機嫌をそこねる」というような意味です。
同じ姿をした語でも、時代や地域によって意味が違うことがあります。理解の妨げになることもありますが、知ってみると面白いですね。

私もコース室をしくじらないように、慎重に作業したいと思います。

それではまた。