こんにちは、太宰かぶれ期・千鳥です。
ブログが長すぎて苦情がきましたが反省はしません。(冗長!)
昨日は『斜陽』を読みました。
朝、食堂でスウプを一さじ、すっと吸ってお母さまが、
「あ」
と幽な叫び声をお挙げになった。
二. 裏ごし(皮は先に取った方が楽です。このあと取りました)
「髪の毛?」
スウプに何か、イヤなものでも入っていたのかしら、と思った。
「いいえ」
お母さまは、何事も無かったように、またひらりと一さじ、スウプをお口に流し込み、すましてお顔を横に向け、
お勝手の窓の、満開の山桜に視線を送り、そうしてお顔を横に向けたまま、
またひらりと一さじ、スウプを小さなお唇のあいだに滑り込ませた。
四. 牛乳を弱火にかけてコンソメ投入(バターと塩コショウも)
さて、けさは、スウプを一さじお吸いになって、あ、と小さい声をお挙げになったので、髪の毛?
とおたずねすると、いいえ、とお答えになる。
「塩辛かったかしら」
五. グリーンピース投入、暫く撹拌しながら煮る
けさのスウプは、こないだアメリカから配給になった罐詰のグリンピイスを裏ごしして、
私がポタージュみたいに作ったもので、もともとお料理には自信が無いので、お母さまに、
いいえ、と言われても、なおも、はらはらしてそうたずねた。
「お上手に出来ました」
お母さまは、まじめにそう言い、スウプをすまして、それからお海苔のりで包んだおむすびを手でつまんでおあがりになった。
(本文は青空文庫より引用)
美味しゅうございました。おむすびも作ればよかったな。
文学×食事と言えば、『文豪の食彩』(原作:壬生篤 作画:本庄敬/日本文芸社)なる漫画があります。
(また漫画かい!と言われそうですが、好きなので)
とりあげられている作家は夏目漱石・芥川龍之介・太宰治・正岡子規・樋口一葉・永井荷風。
作品に登場するお店(にごりえのカステラ食べたい・・・)だったり、死の直前に食べた食事だったり、
単にグルメに限って紹介する訳では無くきちんと考察されているのが興味深いなと思いました。
ちなみに太宰は『眉山』の若松屋と短歌を詠んだ奥多摩の玉川屋。
行ってきて食レポでも・・・と思ったんですが、食べに行く時間が捻出出来ず、
しょうがない作ろう。ということでスーパーで揃うもの・家にあるものでスウプができたのでした。
以上、めんどくさい豆料理が結構好きらしい千鳥がお送りしました。