にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

新月の夜に

こんにちは。小倉です。
昨日は真夏日ということで、夜にツナマヨを食べました。
なぜならば、夜、真夏日ツナマヨ
後ろから読んでも、夜、真夏日ツナマヨ(ヨ、マナツビツナマヨ
だということに気づいてしまったからです。
ちょっと苦しかったですかね。みなさまが知っているいい回文がありましたら、私に教えていただけると、とても嬉しいです。


そんな昨夜は月のない夜でした。
こんな日にこそ「月光密輸入」。
少し引用してみます。


 お月様の光は人の心を休めるものと相場は決まっておるようでげすが、月の光も圧縮して
 酒にしてみると怖ろしいもんでげすな(中略)
 物置小屋の壁面や板塀や大樹の幹や電信柱や道標や、到る所に、
     ONE WHO DRINKS MOONSHINE SHALL BE KILLED   M.P.B.
  と印刷したビラが貼ってあった。
                      (『稲垣足穂全集第一巻』筑摩書房 2000)


これは、稲垣足穂の「月光密輸入」という掌編です。
この『稲垣足穂全集』は函にも三日月があしらわれています。
装幀はクラフト・エヴィング商會。この装幀などで講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞しました。
このほかにも、『コレクション戦争×文学』の装幀なども手がけています。
ただ、『稲垣足穂全集』やちくま文庫の『稲垣足穂コレクション』は書店で手に入りにくくなっておりますので、古書店などで見つけたら買っておくのもいいかもしれないでげす。
ではまた。