にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

誤植

こんにちは。波留です。暑さもひと休みのお天気ですね。

さて、日文コース室ではTwitter(@Wnichibun)で開室情報などを発信しています。ブログとも連動していて記事の更新があればツイートされるようになっています。どうぞご利用下さい。

そのTwitterに、本日も開室のお知らせを書き込もうと、「かいしつしております」と打ち込んで変換しようとしたら、一番に「改質しております」と変換されました。
改質…。
聞いたことのない言葉だったので、調べると、「ガソリンなどの炭化水素の組成・性質を改良すること。重質ナフサを加熱あるいは触媒を用いて、芳香族成分を多く含むオクタン価の高いガソリンにすることなど。リフォーミング。」(デジタル大辞泉)だそうです。
なるほど!
オクタン価の高いガソリンにすることなどかー!よーく、わかり、ません!
私には少し難解すぎました。

パソコン、携帯電話、スマートフォンの普及で、誤変換がよく目に入るようになりました。
ネットで検索すると、面白い誤変換の数々を見ることができます。自分が誤変換していても意外と気付かないものですよね。

そういう誤変換を誤植と呼ぶこともあるようですね。もとの「植字を誤る」という意味からは厳密には外れていますが、印刷物・打ち込み文字の誤字などをまとめて「誤植」と言っても通じると思われます。

誤変換は、パソコンでは同じ読みの違う漢字になっていたり、キーボードを思い浮かべると隣のアルファベットを押したんだな、と推理できるものだったり、変なところで区切れて変換されたり、というようなパターンがありますね。

私は、本物の活字というものを見たことがないのですが、それこそ本当の「誤植」の場合は、形が似ている別の字に間違えることが多かったのではないかと推察します。
以前、びっくりしたのは、図書館で、有名な日本語学者の著書が2冊並んでいて、1冊は背表紙のお名前がちゃんと書かれていたのですが、隣の1冊は「孝」の字が「考」になっていたのを見つけたとき。
同じ著者の本が2冊並んでいるのに、すごく似た名前の人の本が横にあるみたいになっていました。
しょうがないよね、似てるもんね、孝と考…。

偶然に生まれた間違いで、笑えたり、文字について考えさせられたり、楽しいこともありますが、気を付けたいものですね。
それでは。