にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

漫画で読む文学作品

こんにちは、千鳥です。久々の一人当番です。緊張します。
昨日の記事で、佐助さんが「ミュージカルで見る文学作品」の話をしていらっしゃしました。ので、対抗(?)して、「漫画で読む文学作品」の話をしたいと思います。


日本は漫画の国、漫画で読める文学作品はたくさんあります。サブカル好きが多い学部の特徴を反映したのか(偏見かも笑)、戸山生協にはイースト・プレス社より刊行されている「まんがで読破」シリーズがずらっと並んでいます。
こちらは古今東西の様々な文学・評論・哲学(以外もあります!)作品が漫画で読めるというもの。
数年前、某コースの某先生がジョイスの『ユリシーズ』の漫画を興味深そうに眺め、購入なさっていたこともあったり・・・侮れないものです。
日本文学は『万葉集』『古事記』『日本書紀』から夏目漱石森鴎外島崎藤村さらには夢野久作まで幅広く刊行されています。


本編を漫画にする以外にも、最近では有名な漫画家が小説のカバーイラストを描いていることも多く、
集英社文庫では『伊豆の踊子』→荒木飛呂彦(『ジョジョ〜』)、『人間失格』=小畑健(『DEATH NOTE』)などと少年ジャンプ読者にはお馴染みの顔ぶれが表紙を務めていらっしゃいます。
ちなみにこれらの漫画イラストカバーはナツイチフェアで定期的に続けられており、去年は乙一『夏と花火と私の死体』→藤崎竜(『屍鬼』『封神演義』)、柴田錬三郎『新篇 眠狂四郎京洛勝負帖』→和月伸宏(『るろうに剣心』)、ルイス・キャロル不思議の国のアリス』→村田雄介(『アイシールド21』)などが刊行されました。
今年はいったい誰と誰のコラボがが見られるのか、ちょっぴり気になります。


文学を漫画化することの是非はともかく、専門外の方でも手に取りやすいという利点は大きく、特に専門外には手に取りづらい古典を読みやすくしてくれる漫画作品は文学研究へのきっかけとして侮れません。
個人的なおすすめは勿論『あさきゆめみし』(源氏物語)、作者は『はいからさんが通る』の大和和紀です。54帖はちょっと長すぎて読めない・・・という方、まずは漫画で試してみませんか?


そういえば前回もアニメのことを書いたんでした。このままでは私のイメージがオタクになってしまう危機・・・来週は何か別なことを書くことにします。
そんな決意をしつつ、今日は割と静かなコース室より、千鳥でした。