にちぶんにっき

早稲田大学日本語日本文学コース室のブログです。

雑草ノート14

こんにちは。小倉です。


  某日や風が廻せる扇風機      正木浩一
                  (『正木浩一句集』深夜叢書社 1993)
最近は、雨も降って暑さも和らいでいるのか、体が暑さに慣れてきただけなのか、それとも自分が冷房のあるところに引きこもっているだけなのかはわかりませんが、それほどつらい感じはありません。
そんなわけで、前期最後の雑草ノートでございます。


まずはヤブガラシです。
またの名を、ビンボウカズラ(貧乏葛)といいます。
花は小さくてかわいいのですが、なぜか名前はネガティブです。



続いてヤイトバナ(灸花)です。
この草の別名は、ヘクソカズラ(屁糞葛)となっております。
また、サオトメバナ(早乙女花)という名前もあるそうですが、アカネ科ヘクソカズラ属に分類されているように、最も使用されているのはヘクソカズラという名のようです。




この花は、クサギ(臭木)という樹木で、36号館の裏で頭上に咲いております。
ヒネリもなにもない直球勝負のネーミングですね。
雑草や樹木の名前を誰がつけたのか知りませんが、もう少し他にいい名前はなかったのかと思わずにはいられないことはけっこうあります。
ただ、太宰治の「富嶽百景」の例もあるように、雑草の名前がどうやって浸透していくのか、それに文学作品はどのような形で関わってきたのかということを分析できればおもしろいかもしれませんね。
そうすれば、少しは日本文学っぽい記事になりそうですし、夏休み中にネタを探しておこうと思います。
ただ、探したところで、その花が戸山キャンパス内に咲いてくれなければ何の意味もないというところがアレなんですが。
とりあえず、後期も戸山キャンパスの雑草模様をひきつづきお届けしていこうと思っております。
ではまた来学期。